エール 視聴率 比較

「紀元前スタートに“カオス”」 初回の演出も、歴代の朝ドラにない奇策で来たが、視聴者にどう受け入れられただろうか。 しかも今後を展望すると、夏の東京オリンピック2020にむけ、1964年の東京五輪「オリンピック・マーチ」を作曲した古関裕而の物語は注目されると目論んでいたはずだ。 ただしコーナーが終わり、通常の演出に戻った瞬間に、視聴者が逃げ出すことがよくある。例えばＶＴＲの間は見てくれているが、スタジオに戻ったらチャンネルを替える人が多い現象だ。

初回視聴率21.2％は、確かに前作『スカーレット』の20.2％より上を行った。 https://to-investigate-thoroughly.work/yell-audience-rating 以上のように、『エール』は好スタートを切ったとも言い切れないし、今後に不安が残った。 「先入観なしで見る事ができる」 今は新型コロナウイルスの感染拡大で、外出自粛の要請が出され、サラリーマンのリモートワークも増えている。つまり在宅者の数が増え、テレビのＨＵＴ（総世帯視聴率）が上昇している。にもかかわらず、この５年の初回として、数字は高くないのである。

ここでは、nhkの連続テレビ小説（朝ドラ）『エール』の視聴率一覧表とグラフ推移をご紹介します。 放送があった翌日に発表される速報を元に、いち早く最新情報を最終回まで更新していきます。 関東地区2000世帯5000人のテレビ視聴状況を調べるＦ１（女性20～34歳）では、『なつぞら』と並び近年ではトップとなった。 https://news.yahoo.co.jp/byline/suzukiyuji/20200331-00170785

!ドラマ部 All Rights Reserved.

実は民放が古関裕而を特集した時も、視聴者の反応は良くなかった。 ただし19年上期『なつぞら』は22.8％。18年下期『まんぷく』23.8％。18年上期『半分、青い。』は21.8％。決して『エール』は、近年の作品では高い数字ではない。

そして初回は、思いっ切り変化球で勝負に出た。 ところが今回だけは、途中から右肩下がり基調に転じた。 もともと朝ドラの主人公は、有名でない若手の登竜門という性格があった。 さらに主題歌も、序盤ではなくラストに置かれた。 ところが直近は、有名俳優が主演するケースが増えている。 しかし挑戦自体は否定しないが、冒険は成功してこそ賞賛される。 IDでもっと便利に現在窪田正孝主演の朝ドラ『エール』初回が、視聴率21.2％で好発進だったという。 「応援したくなるから」 半年にわたるドラマでもあり、俳優と一緒に成長したいという気分もある。いずれにしても、働き方改革や視聴率確保など、送り手の事情は視野に入っていない。 アニメを駆使しながらも、老若男女のバランスを保った『なつぞら』とは明暗がわかれたと言わざるを得ない。 ＳＮＳ上にこんなつぶやきが飛び交ったのは、朝ドラ史上初の原始時代スタートとなったからだ。 「これは私には合わない」「何をやっているのかわからない」など反発する視聴者を生み出すと、プラスよりマイナスが大きくなるのである。

『エール』初回について、各種データから課題を考える。 ところが既に来年への延期が決まっている。タイミングとして梯子を外されたようなもので、人々の関心がどこまで高まるか、心もとない。 全体状況を前提にすると、今作が評価されたとはいえない。 若者狙いの志は良しとするものの、ボリュームゾーンの中高年を取り逃がしたのでは元も子もない。 1989年以降:毎分世帯視聴率を合計した値を総放送分数で割る方法で算出。 ※1:2002年放送「さくら」の期間平均集計には9月21日(土)の8時30分放送開始回も含みます。 ※2:2005年1月3日放送「新春わかばスペシャル」も平均世帯視聴率集計に含みます。 では在宅率の高い高齢者に次ぐ40～50代はどうかと言えば、やはり「名の知れていない俳優が良い」派が３分の２ほどとなっている。 調査を実施した同社の高木章圭メディア研究員は、背景を次のように分析する。 胎児から物語が始まった『半分、青い。』ほどではないものの、『エール』は２層（男女50～64歳）に受けなかった。さらにＭ３＋（男性65歳以上）は、それまでと比べ大きく落ち込んだ。 流出率のデータを追跡すると、プロローグ最後に第１週のタイトル「初めてのエール」が表示されて以降、主人公（窪田正孝）が妻（二階堂ふみ）の鼻歌に触発されて作曲を始める１分ほどで、大量の視聴者が見るのを辞めている。 「フレッシュな雰囲気が好き」 続いて西部劇・テニスの試合・フォーク・フラッシュモブが続いて、「人生と音楽」について謳い上げるユニークなプロローグとなった。しかも15分の番組で、オープニングが４分を超えた。 やはり見てもらえる可能性の高い層を着実に狙うのなら、“有名俳優”路線は必ずしも正解とは言えないようだ。 「本当に朝ドラ？」 「回を重ねるごとに上手くなるなどの成長を見るのが面白い」 古くは1966年『おはなはん』の樫山文枝、1975年『水色の時』の大竹しのぶも、テレビドラマ初主演だった。近年でも2013年『あまちゃん』の能年玲奈（現のん）、15年『まれ』の土屋太鳳もさほど有名ではなかった。 ターニングポイントは、まさに“カオス”と評判になったプロローグ。冒頭４分間は、「何が起こっているのか？」と視聴者の関心を集めることに成功した。ただし終わった瞬間に、どっと人々が離れ始めた。 テレビ番組では、突拍子もない演出をすると、その間は見続けられる。 ただしＣ層（男女４～12歳）・Ｔ層（男女13～19歳）では、それほど個人視聴率は上がらなかった。ましてやＭ１（男性20～34歳）では、『まんぷく』『なつぞら』などに届いていない。原始時代やフラッシュモブまで動員したにもかかわらず、『なつぞら』のアニメに遠く及ばず、他の朝ドラのノーマルな初回にすら勝ったとは言えなかった。 しかし平均視聴率の多寡だけで、ドラマの出来を判断するのは危うい。

しかも問題は、中高年を逃がしてしまった点だ。 こうした不安やマイナスの側面を覆して、どう面白いドラマを創り上げるのか。 ところが３分の１ほどの「有名な俳優が良い」派は、実は若い世代に多い。 「こんな初回はありなのか？」 ところがテレビ・雑誌向けのアンケートを多数実施している1200人を対象にしたネットアンケートでは、３分の２近い人々が「名の知れていない俳優が良い」と答えている。 そして近年の朝ドラは有名俳優を主演に据えているが、果たして視聴者のニーズに合っているのか。 加えて、小さな不安を付け加えると、作曲家が主人公で、初回も音楽を大きくヒィーチャーしていたが、視聴者層を見る限り、“音楽好き”の個人視聴率は高くない。 そもそも同作は、五輪イヤーに合せて制作したが、既にオリパラは延期が決まり、今年の開催はない。 16年『べっぴんさん』の芳根京子、17年『ひよっこ』の有村架純、19年『なつぞら』の広瀬すずや『スカーレット』の戸田恵梨香などは、既にテレビドラマの主人公やヒロインを経験した、人気も実力も兼ね備えた俳優だった。 視聴者の過半は、物語にも俳優にも新鮮な感覚を求めている。 全国約173万台のインターネット接続テレビの視聴動向を調べる16年上期『とと姉ちゃん』から去年の『なつぞら』まで、全ての初回は右肩上り基調で見られていた。朝ドラの根強い人気と実力と言えよう。

.